橋下徹知事が率いる「大阪維新の会」(維新)が推薦した前市議、西端勝樹氏(48)が初当選した7日の大阪府守口市長選。橋下氏が仕掛ける11月の府知事と大阪市長のダブル選に向けた事実上の前哨戦となる中、維新は4月の大阪・吹田市長選に続く首長選連勝を果たした。「大阪秋の陣」に向け、なお勢いを増す維新の風。候補者擁立に悩む既成政党の府連幹部らは危機感をつのらせた。
「思いが守口市民に伝わった」。維新の松井一郎幹事長は、厳しい選挙戦になると予測していただけに、4千票余りの差がついたことにほっとした様子を見せた。ただ、40%に届かなかった投票率については「維新が何を掲げようが、これだけ関心が低いということであれば、大阪都構想の実現は非常に厳しい」と危機感をのぞかせた。
ダブル選に向け「マイナス面はないが、課題は低投票率だ」とも。結果を聞いた橋下氏も、低投票率を気にしていたという。
一方、政党推薦はなかったものの、民主、自民、公明、共産、社民の既成5党の市議が支援した候補が一騎打ちで維新推薦候補に敗れたことに、各党の関係者は改めて衝撃を受けた。
「流れは変えられなかった。この流れはしばらく続くという印象を受けた」。民主党府連の森本実事務局長はそう述べると、「『秋の陣』への影響は大きい」と率直に認めた。
その上で、前回の大阪市長選では民主推薦で当選した平松邦夫市長について「知事選へのくら替えもあるようなことを言っているが、市長選に出るにしても、もう一回新しい方策を考えるべきだ」と注文をつけた。
その平松氏は守口市長選の開票後、「(新市長は)有権者の期待を裏切ることのないよう、住民自治の実現にしっかり取り組んでいただきたい」と文書でコメントした。
一方、自民党府連の谷川秀善会長は「ブームみたいなもんちゃうんかな」とぽつり。「無党派が橋下維新に乗っかるブームが続いている。最近は有権者の気持ちがわからない」
公明党府本部の小笹正博幹事長は、知名度が高いとはいえない新人候補が維新推薦で市長選を制したことについて、「橋下人気はまだまだ地熱のように熱いものがある。(西端氏は)維新の応援がなければダブルスコアで負けていただろう」と分析。
各党の関係者とも、止まらぬ維新旋風に危機感を隠さなかった。
4月府議選の得票率“逆転”
守口市長選では、4月に行われた大阪府議選・守口市選挙区(定数2)の開票結果と比べ、どう票が動くのかも注目されていた。府議選では公明、自民、共産の各党の候補者の合計得票率が維新候補を上回っていたが、今回、維新は“逆転”を果たし、維新人気の持続ぶりを見せつけた。
4人が立候補した府議選守口市選挙区(投票率49・89%)では、維新現職が2万6328票を獲得してトップ当選。しかし、2番手で当選した公明や、自民、共産の候補が獲得した票を合わせると3万1424票となり、3人の得票率が54・42%を占めていた。
西端陣営は今回、府議選の維新現職の得票を目標に設定。橋下氏の応援演説のほか、維新府議や隣接する大阪市の市議らも連日投入され、票の掘り起こしにあたった。その結果、投票率は府議選を約10%下回ったものの、ほぼ府議選に匹敵する2万5千票余りを集めた。
【写真説明】初当選が決まり、支援者らと握手する西端勝樹氏(右)=7日午後10時22分、大阪府守口市(沢野貴信撮影)
前市長の辞職に伴う大阪府守口市長選が7日、投開票され、橋下徹知事が率いる「大阪維新の会」(維新)が推薦した無所属新人の前市議、西端(にしばた)勝樹氏(48)が、民主、自民、公明、共産、社民の市議らが支援した無所属新人の前市教育長、藤川博史氏(59)との一騎打ちを4千票余りの差で制し、初当選した。投票率は39・54%(前回38・10%)だった。
維新の首長選候補としては、公認候補が初当選した4月の大阪・吹田市長選に続く勝利。橋下氏は11月、任期満了に伴う大阪市長選と自らの辞職による知事選を合わせた「大阪秋の陣」に持ち込む構えで、ダブル選を前にした“前哨戦”で維新が改めて攻勢を見せつける一方、既成政党側には厳しい結果となった。
選挙戦で西端氏は「相乗り批判」を展開し、市政改革をアピールする一方、橋下氏が打ち出す大阪都構想についても賛意を表明。橋下氏も告示日と選挙戦最終日の2回にわたって応援に入り、支持を呼びかけた。
市議会(定数22)の市議のうち既成5党を含む十数人の市議が支援した藤川氏は「市民、議会とスクラムを組んで改革を進める」と訴えたが、届かなかった。
在日米国大使館は7日、長崎市で9日にある長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に、ジェームス・ズムワルト駐日首席公使が出席すると発表した。原爆を投下した米国政府の代表が、同式典に出席するのは初めて。
ズムワルト氏は「式典に出席する初の米国代表として、第2次世界大戦の全ての犠牲者に敬意を表すことを光栄に思う」とのコメントを発表した。田上富久長崎市長もコメントで「初の米国代表の出席は、核兵器のない世界に向けての一歩前進と捉えたい」とした。
ズムワルト氏は6日にあった広島原爆の日の式典にも、日本国内にいないジョン・ルース駐日大使に代わって出席した。
ルース大使は昨年、広島の式典に米国政府代表として初めて出席したが、長崎には出席しなかった。
=2011/08/07 西日本新聞=
原発に依存しない社会を目指してまいります-。「原爆の日」の6日、広島市の平和記念公園で行われた式典で菅直人首相は、ひときわ「脱原発」に力を込めた。退陣表明をしている首相の発言だけに、「国民の信を失った首相が何をいってもむなしい」「政権延命にヒロシマを利用するのか」-など、被爆者からは疑問の声も上がった。
「『脱原発』という言葉はいいが、首相は本気でやるつもりなのか」と話すのは広島県原爆被害者団体協議会理事長の坪井直さん(86)。爆心地からわずか約1キロで被爆し、生死の境をさまよっただけに、政権運営とからめて脱原発を打ち出した菅首相の姿勢に「平和記念式典を利用しようというのなら、もってのほか」と厳しく指摘した。
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広島は6日、66回目の「原爆の日」を迎えた。爆心地近くの平和記念公園(広島市中区)では「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれ、被爆者や遺族ら約5万人が犠牲者の冥福を祈った。東日本大震災が起き、福島第1原発事故による放射線被害が収束していない中での式典。菅直人首相は犠牲者の冥福を祈るとともに、挨拶(あいさつ)で原発事故にふれ、「原発への依存度を引き下げ、『原発に依存しない社会』を目指す」との持論を改めて示した。
犠牲者の追悼が目的の式典でエネルギー政策に触れるのは異例。東京電力福島第1原発事故を受け、首相の強い意向で盛り込んだ。
首相はあいさつで、原発事故について「放射性物質の放出を引き起こし、わが国はもとより世界各国に大きな不安を与えた」と陳謝し、早期の事故収束と健康被害の防止に全力で取り組む決意を示した。その上で、国のエネルギー政策に関して「白紙からの見直しを進める」と強調、「事故を人類にとっての新たな教訓と受け止め、世界の人々や将来世代に伝えていくことがわれわれの責務」と訴えた。
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菅直人首相は6日午前、広島市で開かれた原爆死没者慰霊式・平和祈念式(平和記念式典)に出席し、犠牲者の冥福を祈るとともに、今後のエネルギー政策にも触れ「原発への依存度を引き下げ、『原発に依存しない社会』を目指していく」と改めて持論を展開した。犠牲者の追悼が目的の式典でエネルギー政策に触れるのは異例。東京電力福島第1原発事故を受け、首相の強い意向で盛り込んだ。
首相はあいさつで、原発事故について「放射性物質の放出を引き起こし、わが国はもとより世界各国に大きな不安を与えた」と陳謝し、早期の事故収束と健康被害の防止に全力で取り組む決意を示した。その上で、国のエネルギー政策に関して「白紙からの見直しを進める」と強調し、「事故を人類にとっての新たな教訓と受け止め、世界の人々や将来世代に伝えていくことがわれわれの責務」と訴えた。
一方、首相は核兵器廃絶に向け、憲法を順守し非核三原則を堅持することを改めて誓った。原爆症未認定者の早期認定など、被爆者援護に取り組む姿勢も示した。首相は式典後、広島市の原爆養護ホームを慰問した。
首相の式典参列は昨年に続き2度目。9日の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典にも出席する。
鹿児島県の伊藤祐一郎知事は5日、財団法人理事長(52)から100万円の寄付を受け、この財団法人に県の補助金を交付した問題について記者会見し、「公職選挙法、政治資金規正法に照らしても法的問題は一切なく、従って道義的責任もない」と述べた。
伊藤知事は「自治体と利益を伴う契約を結ぶ当事者の選挙献金」を禁じた公選法の特定寄付禁止規定に違反する可能性があるとの指摘について「補助金の申請者はこの規定に該当しない」との解釈を示した。理由は「私も総務省の担当者に確認した」とだけ述べた。
さらに、補助金対象事業について「2006年度からの継続で、手続き的に補助金の申請行為が残っていただけ。事業のフレームは全部決まっていた。補助金交付は選挙のずっと前から決まっていた」と述べ、交付が寄付の見返りだったとの見方を否定。「法治国家である以上、法的問題がなければ道義的責任に波及しない」と語り、返金の意思も「ない」とした。
伊藤知事は08年7月の知事選期間中、「がん粒子線治療研究センター」建設事業の補助金を県に申請していた同県指宿市の財団法人「メディポリス医学研究財団」理事長から100万円の寄付を受けた。同10月、県は補助金交付を決めた。
08-10年度、県は国の「放射線利用・原子力基盤技術試験研究推進交付金」を活用した補助金計約24億円を財団に交付。06、07年度にも同交付金を財源に調査費など計約1億円を支出したほか、これまでに建設費約19億円を融資した。
=2011/08/06付 西日本新聞朝刊=
市長辞職に伴う守口市長選は7日、投開票される。前市教育長の藤川博史氏(59)と前市議の西端勝樹氏(48)=大阪維新の会推薦=の無所属新人2人の一騎打ちで、激しい舌戦が繰り広げられている。
藤川氏は民主、自民、公明、共産、社民の既成5党を含む市議十数人の支援を受け、手厚い組織戦を展開。街宣活動や個人演説会では「市民や議会とともに活気ある豊かな町をつくる」などと話し、前市政の継承と改革を訴えている。
西端氏は、推薦した維新の会の府議、大阪市議らが街宣活動や個人演説会に加わるなど、藤川氏と同様の組織戦で対抗。相手陣営を「なれあい政治」と断じ、市長給与や議員報酬の削減などの公約を強調、改革姿勢をアピールしている。
投票は7日午前7時から午後8時まで市内39カ所で行われ、午後9時から市民保健センター(大宮通)で開票される。7月30日現在の選挙人名簿登録者数は12万135人。
自民大阪府議団は5日、咲洲庁舎にこれ以上部局移転をしないことや、府立成人病センターの建て替え問題を考える専門家会議の継続などを求める提言をまとめ、橋下徹知事に提出した。
提言書では「府庁舎の全面移転はありえない」として、本庁舎の耐震化を進め、咲洲庁舎活用は大阪市とまちづくりを進める中で議論を尽くすことを要望。成人病センターの専門家会議は「3回では不十分」として継続審議を求め、「前提とする資料や議事録作成などでバイアスがかかっており問題」と問題点を指摘。これに対し、橋下知事は自民に指摘事項の提出を求め、府から専門家会議に回答を求めるとした。
任期満了に伴う西粟倉村長選(30日告示、9月4日投開票)に向けて、元JA西粟倉村組合長の井上清史氏(71)が5日、立候補を表明した。
井上氏は「森林の再生に取り組む“森の学校”を廃止し、真に村民のためになるものの見直しなど事業仕分けを実施したい。また、隣の美作市に通学してでも村内の小中学生を人数の多い学校で学ばせたい」などと話した。
同村長選では、元村議の青木秀樹氏(56)と元村教育委員長の春名佳基氏(56)が出馬を表明している。
皇太子ご夫妻は5日、東日本大震災の被災地お見舞いのため、岩手県大船渡市の仮設住宅を訪問された。
ご夫妻の被災地入りは宮城、福島両県に続き3県目。72世帯、192人が身を寄せる仮設住宅で、被災者に励ましの声を掛けた。
ご夫妻は花巻空港から自衛隊のヘリコプターで大船渡市入り。市役所で関係者から被災の状況を聞いた後、スーパーが跡形もなく流されるなど津波の被害が大きかった地区で黙とうした。
ご夫妻は訪問に合わせ、岩手県にお見舞金を贈った。
次期総選挙を見据え、大阪府内でも各党が準備に入りつつある。自民は「空白区」の府内3選挙区で立候補予定者の公募を開始。公明も前回全敗した4選挙区での復活を目指す。民主政権の低迷を「チャンス」ととらえる野党関係者は多いが、どの党も無視できないのが、統一地方選で躍進した橋下徹知事率いる地域政党「大阪維新の会」の動向だ。その勢いはいつまで続くのか。7日投開票の守口市長選が一つの試金石になると注目を集めている。
民主低迷に「チャンス」も...
「いつ選挙になってもいいように準備している。菅直人首相による『やけくそ解散』があるかもしれないから」。自民の府連関係者が話すように、次期総選挙を見据え、自民府連は1日から、府内の1、18、19区の3選挙区で立候補予定者となる支部長の公募を開始した(31日まで)。
前回総選挙で大惨敗した自民。府内19選挙区のうち13を占めた議席はわずか1に激減しただけに、東日本大震災や原発事故後の対応をめぐって民主政権への批判が集中する今、「勝機」を見いだそうと懸命だ。
当然、自民内の立候補予定者争いも熾烈(しれつ)になる。18区では、党高石支部青年部長の遠藤敬氏と泉大津市長の神谷昇氏に加え、前府知事の太田房江氏も応募に意欲を見せていたが、太田氏は地元支部の支持取り付けに難航し、「今は、考えていない」としている。
公明は前回、候補を立てて全敗した3、5、6、16区で、比例代表との重複立候補を検討。「常勝関西」の復活に万全を期す。前回単独立候補のみで議席を減らした反省から、重複立候補という“現実路線”を模索する。
迎え撃つ形の民主の府連関係者だが、「菅首相が居座るのは論外だが、総選挙の話は早すぎる」と慎重な姿勢を崩さない。
だがこれら既成政党が「大阪の特殊事情」と気をもむのが、維新の動向。維新代表を務める橋下知事は、11月27日に府知事と大阪市長のダブル選挙を実施し、大阪都構想の是非を問う方針を打ち出しているが、維新として国政選挙にどのように関わっていくかは明言していない。
一方で都構想を実現するには法改正が欠かせず、既成政党の協力を得て法改正を目指す以外に、直接国政に打って出る道を選ぶ可能性もある。「維新の動向を横目に見つつ展開を考えたい」(民主)、「維新と衆院選を戦えば負けるかもしれない」(自民)、「維新が候補を出せば脅威」(公明)と、各党とも、その出方を読みあぐねている。
守口市長選が試金石
そんななか今後の展開を占う上で、政党関係者の注目を集めているのが、7日投開票の守口市長選だ。
民主、自民、公明、共産、社民の市議らが推す前市教育長の藤川博史氏(59)と、維新推薦の前市議、西端勝樹氏(48)の無所属新人2人が火花を散らす選挙戦。
ある政党関係者は「維新がどこまで統一選の勢いを持続しているのか。守口市長選の結果次第で秋のダブル選や、国政選挙の戦い方が変わってくる」と話している。